徒然ラルク

ラルクアンシエルな毎日。

映画のワンシーン「the Fourth Avenue Café」

街の雑踏、物悲し気なピアノ。そこに軽快なドラムが加わって、hydeさんのクリアな歌声が「季節は穏やかに終わりを告げたね」と意味深な言葉を並べる。

「flower」に続くラルクの名盤悲恋ソングです。

 

悲しい事件のためにシングルでの発売は中止されて、アルバム「True」への収録のみとなってしまった背景があるんだけど、15thの企画で後にちゃんとシングルとして発売されました。アニメ「るろうに剣心」のエンディング曲でもあったけど、たった4話分だけで差し替えとなったるろ剣ファンの中でも有名な楽曲かなと思います。わたしもるろ剣はずっと見ていたのですが、このEDはすごく気に入っていただけに幻かのようにすぐ差し替わっちゃって悲しかったな、、。

るろ剣は当時では珍しく、主題歌の曲に合わせてアニメーションをpvかの様に仕立てていたと思うので、曲自体がさらにかっこよく聴こえてどの曲も世の中でヒットしていたと思います。

 

「the Fourth Avenue Café」はピアノとブラスがとても特徴的な曲。頭サビ終わりのアコギソロが私はお気に入りです。ブラスに関しては東京スカパラダイスオーケストラのホーンセクションの方たちがご参加されているそうで、意外な組み合わせだなーなんて思ってました。

 

この曲の私的ポイントは曲の展開かなと。Aメロ~Bメロは静かに主人公が街の景色を眺めながら思いにふけっていて、でもだんだん押さえきれない「あなた」への気持ちを吐露していく歌詞になってるんだけど、それをうまくピアノとアコギが交互に表現していると思います。そして、サビからインターとDメロへの流れにうまくブラスが乗っかってきて最高に切ないです。特にサビ後半のサックスかな?と歌だけになる瞬間があるのだけど、そこに漂う哀愁といったらもうすごすぎ。インストだけで聴いても本当に映画のワンシーンが浮かぶような曲で、kenちゃんさすがでございます、、!

 

あとはやっぱり歌詞かな。hydeさん天才って思う歌詞の上位に入る。さっきも出したけど私は「flower」と並べて考えちゃいます。どちらも叶わぬ恋心を描いていると思うのですが、flowerは失恋とはちょっと違うのかなと思っていて。届かない想いを悲観しているのがflowerで、目の前の恋が終わっていく様を描いているのがthe Fourth Avenue Caféというイメージ。曲調もこの曲の方がもはやどうにも出来ないんだろうなって思わせるかな。悲しいけど、、。

 

どっちの曲にも共通しているのは、一言も「あなたが好きだ」とか「愛している」という言葉が出てこないこと。代わりに「溺れていた」「心はさらわれて」などなど、比喩っぽい言葉でそれが伝わるようになっています。

本当にオシャレ。オシャレで秀逸。天才。

 

「分かっていても気づかないふりをして 溺れていたよいつでも」

「誰かのこと想ってる横顔でも 素敵だったから」

 

「あと・・・どれくらいだろう?そばに・・・居てくれるのは」

「そう・・・思いながら 時を刻んでいたよ」

 

なんて切ない歌詞なんでしょう、、。涙出るわ。もうバカじゃんこの人って思うくらい一途だし望み捨てないし。フラれることが分かってる恋愛を続けているなんて私だったら耐えられないなぁ。そんな私も高校生の時、好きな人がいる人を好きになって、さらにその人から恋愛相談を受けるという悲しい経験がありましたが、、苦笑

 

こういう曲を聴くとやっぱりL'Arc~en~Cielは唯一無二だなって思います。

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