徒然ラルク

ラルクアンシエルな毎日。

それぞれの楽園「LOST HEAVEN」

個人的には大好きですが、歌詞もメロディーも地味で目立たない曲なんじゃないかなと思っています。アレンジも結構シンプルな方。大きな展開もないですが、私はこの上がりきらないテンション感がこの曲の魅力だと感じています。

 

「LOST HEAVEN」も、アニメ「鋼の錬金術師」の映画版のエンディングテーマとなった曲ですね。歌詞は映画のための書きおろしです。やっぱりハガレンとラルクは切っても切れない関係性だなとつくづく思います。ハガレンきっかけでラルクを知った方も多そう。

作曲がkenちゃんということで、私は少し「花葬」に似た雰囲気を感じました。全然テンポとかも違うんですけど、イントロのギターの虚無感とか醸し出されるアンニュイさとか、そういうものが花葬のそれと似ているような。荒廃的なのにどこか透き通る水や空気のようなものを感じるのは、ギターやキーボードの音色のせいでしょうかね。とても好きです。一見暗そうな曲に感じますが、ドラムは結構リズミカルで軽快な感じ。スネアだけじゃなくてバスドラも跳ねている感じでよき。あと、テッチャンのハモも大好きな曲です。ハモ多めで素敵箇所が盛りだくさん!

 

歌詞はですね、映画のための書きおろしということなので映画を見るとさらに解釈が深まるんじゃないかと思っていますが、それだとわざわざこれ書いてる意味ないじゃんて話になっちゃうのでちゃんと書きます。自分なりに笑

そんな歌詞のお気に入り部分はここです。

 

「一つになれない浮かんだ星屑 一つの終焉に赤い花束を」

 

hydeさんお得意の対比。‘’一つになれない‘’ものと‘’一つである‘’ものを同時に持ってくるとか、オシャレすぎてため息。ハガレンの物語を知ってるとこれまたこの一行に納得がいくかと思います(気になる方は是非「鋼の錬金術師」見てください!)。

LOST HEAVENも英語詞が多いので、意味を読み解くのに苦労するかもしれませんね。hydeさん曰く「楽園はそれぞれにあって、ひとつではない」ということを歌っていらっしゃるそうですが、英語を直訳しただけじゃ意味不明な感じになっちゃうので私はこんな感じで解釈しました。

 

We'll say goodbye, lost Heaven.

How we longed for Heaven.

We're letting go of something we never had.

Time goes so fast, Heaven is lost.

≪‘’失われた楽園‘’にさよならを告げて、

それでも‘’楽園‘’に焦れ憧れる。

私たちはまだ手にしたことのないものを手放すのだ。

時が過ぎるのは早く、そのうちにまた楽園は失われてしまう≫

 

これはあくまで私の勝手な和訳と言うか解釈ですので悪しからず、、。

楽園は一つじゃないのだというhydeさんのメッセージに絡めて、やっと見つけた‘’楽園‘’だと思っていた場所にもいつか別れを告げる時が来て、だけどそもそも‘’楽園‘’なんてものを手にしたことがないはずなのに手放すっていうのもおかしな話で、すぐに次の‘’楽園‘’への憧れの気持ちが湧いてくる。それでも時の流れは速く、またその”楽園”と思っていた場所も失われてしまうから常に追い求めてしまうんだというようなことなんじゃないでしょうかねってことが言いたかったです。はい、終わり笑

ただ、またまたhydeさんたら救いのないお話ばっか書いちゃって、と思っているところに「I wish you good luck. I still remember everyday.」とくるわけです。そのまま訳すと「あなたの幸運を祈ります。私は今もまだ毎日を覚えています」となります。これ、いきなり目線が変わりますよね??今まで喋ってた人どこ行った状態ですよね??そう思ったのは私だけ???(おちつけ)

なんでそう思うかと言いますと、幸運を祈るの下りはいいとして、そのあとの‘’私は今もまだ毎日を覚えています‘’っていうところ。毎日っていうのは‘’あなたと過ごした日々‘’ととれるかなと思いまして。楽園を追い求めて行った主人公をずっと傍で見守っていた誰かなんじゃないかな~なんて、ちょっとロマンある想像をしてみたり。そうすると‘’幸運を祈る‘’の意味も増してくるんじゃないかなぁなんて。妄想にお付合い頂きありがとうございました。

でもこれ、ハガレンを読んだ(観た)ことのある人にとっては、ある人物の画が浮かんできませんか?

 

あまり話題に上がる曲じゃないかもですが、思い出すと無性に聴きたくなるので皆さんもそういえば的なノリで聴いてみてください。

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